« 師匠 | メイン | 誕生日 »

2009年09月22日

紫電改

8月末の週末、友人と二人で紫電改を見に行った。彼のビッツで高速飛ばして四国まで。
考えてみれば友達と旅行なんて何年ぶりだろう。結婚してからはもちろん初めてだし、
結婚前もグループ旅行はあったけど、男二人で旅行に行ったことなんて人生初だなぁ。
旅の目的は紫電改展示館見学。これは愛媛県の旧御荘町(今は合併して愛南町)にある、
まさに紫電改だけを展示したもの。紫電改は終戦間際に投入された日本最強と言われた
戦闘機である。そんなことすら展示館に行くまで知らなかった僕だが、友人の行きたい
という要望に、運転を交代していけばすぐだよと、ふたつ返事で答えてしまった。

到着までには、いろいろとゴタゴタもあったが、無事に到着し、ゆっくり見たいという
友人だけを置いて、展望タワーにでも行くつもりだった。
とはいえせっかく来たし、無料なので写真だけでも撮るかかと展示館に入ったが最後、すっかり紫電改の魅力にとりつかれてしまった。
旋回時の荷重によりフラップの角度を変えるという日本的なエンジニアリング。
この機体に乗っていた剣部隊という本土防衛のために集められた精鋭たちのドラマ。
戦後の徴収と破棄で日本には存在しないはずの、40年近く海で眠っていた機体。
どれも心にひびくものばかりだった。それから、なんと言ってもシビレタのは、
紫電改のパイロット杉田上飛曹の座右の銘「ニッコリ笑へば必ず墜す」だった。
この言葉が、この時代にどんな風に受け止められていたかは想像できないけれど、
緊張すると何もできなくなる僕にとって、目指すべきゴールのような言葉だと思った。
何を「墜す」かは、ま、おいといて。

投稿者 kawamomo : 2009年09月22日 11:38

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.torihan.com/mt/mt-tb.cgi/1105