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2004年12月23日

うーーーーーーーむ(悩)。

モー板小説というものは、知的財産権については深く考えないところから始まる「遊び」なんだな、と、思っている。

個別的な話になるとかなり長くなるので省くが、ざっくり考えて肖像権、パブリシティ権、一般的人格権、著作権と言ったあたりについては、かなり危ういか、明らかにアウトになってしまうものが大多数だろう。

そのあたり、読み手としてこれまで何も言わなかった自分についても、かなり思考停止していた部分があるので、猛省せねばなるまい。

これはモー板小説に限らず、オタク文化の重要なポジションを占める、マンガ・アニメ・ゲームなどの二次創作についても同様であり、ある意味では(誤解を恐れずに言えば)「オタク遊び」の特徴、と言えるのかもしれない。

さて。
実は軟着陸の地点を見失って、冷や汗をかいている。

遊び(趣味)だろうが本気(練習とか修行とか言われるもの)だろうが、商売(いわゆる商業ベース)だろうが、故意・過失を問わず、知的財産権の侵害について断じて肯定するつもりはない。

それでもあれら「遊び」が生き残ってしまっている理由は、
・侵害行為の当事者の特定の困難性
・侵害による損害の程度の特定の困難性

があることは言うに及ばず、
・所詮「遊び」は「遊び」という、好意的とも侮蔑的とも付かないオトナな諦観

あたりが、やはり該当するのだろう。
肖像権やパブリシティ権は権利の範囲に未だ議論があるし、一般的人格権は憲法解釈を伴うので、訴因としてデリケートすぎる。
著作権については親告罪でもあるし、文字ベースの二次創作をどうこうする前にやっつけなきゃいけない侵害行為が山ほどあるので、正直後回しになっている感は否めない。
(立法目的とか、表現の自由とかとのカネアイがあるような気もなきにしもあらず)

しかし、そこに何らかの知的財産権への侵害があることは事実である。
つまるところ、いわゆる創作系オタク遊びは、言ってみれば鬼ごっこの「マメ」
(地方によって言い方違うのかな。最初に捕まえられても次のおににならなくていい役)
扱いをされているだけの状態だと言える。

普通、いつまでも鬼ごっこのマメではいられない。
いつかは普通のプレイヤーになるか、鬼ごっこに誘われなくなるだけだ。
そのように、子供のルールはできているわけで。

そこのところ、創作活動を行う大人のルールも、大きな違いはない。
プレイヤー=他人の権利と自分の表現活動のバランスを取ることのできる創作者になるか、
創作活動の世界からスポイルされていくか、である。


さて。このコラムが軟着陸に成功したか否かは、読み手の判断に任せるとして。
いずれにしても、俺は「変節漢」の誹りを甘んじて受けなければなるまいな、と思う次第である。

(注:再録につき、エントリー番号が変わっています)

投稿者 ushila : 2004年12月23日 02:58

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