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2007年10月21日
Thinking Out Loud(Bonnie Pink)
Gimme a Beat、Anything for You、Water Meと、ほぼワンクールに3連発という、俄然強めのタイアップはメディア側に潜むボニーシンパがそれなりのポジションにあがってきた所為なんじゃねーかという邪推はさておき(笑)、この3曲はそれぞれにボニーらしい楽曲であるなあ、と思っていたところだったが、このアルバムはちょっと光りかたが違っている。
結論から言ってしまえば、トーレ・ヨハンソンと、このアルバムのサウンドプロデュースを担当したBurning Chickenの個性の差、ということになるのだろう。
もっと言ってしまえば、このアルバムの音づくりは、良くも悪くもルーズだ。
良い方向に働けば、開放感、ライブ感、「ソリッド」な音づくり、などの評価につながるだろうが、逆に泥臭い、チープな音になってしまった楽曲もある。
もっとも、ボニーピンクという人は元々ポップシンガーよりもロックよりのスタンスを指向していたらしいことが、ファーストアルバム「blue jam」あたりからは伝わってくるし、近年は近年でライブ指向を強めていることがパブリシティの内容から見えてくる。
一方でトーレ御大の音は緻密かつ浮遊感があってすばらしいのだが、ある種「かっちり」し過ぎていて、ライブには不向きかもしれない、と思うことはある。
まあ何というか、「田舎の優等生」ボニーさんは、留学先の同級生、Burning Chickenくんたちと遊ぶことをおぼえた、って感じなんだろうな。
で、そこにはトーレ先生の授業ではできない楽しいことがあると。
そこに何があったかは、あなた自身の耳で確かめてもらうとして、俺はこれはこれで好きだ。
しかし、うらやましい人生だなあ(笑)。
投稿者 ushila : 2007年10月21日 18:55
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