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2010年06月17日
わかる人にだけわかればいいや。
この作者の人は誘惑に負けたのか。
それとも、みんなこれぐらいのことはやっている、という認識の下に行動したのか。
要するに、個人として「やりおおせる」と判断して、その見返りとして得られるものに目が眩んだのか。
借用というか本歌取りというか、業界としてのアローアンスの範疇だと、関係者が判断した上で送り出されたのか。
それによってこの問題の捉え方は大きく違ってくる。
個人の判断だとすれば、この作者の人は読者側からプロの創作に行った人っぽいから、「パクリ」ってヤツがどのように叩かれるかというのは熟知していたはずだ。
それでも、「やりおおせる」と判断したのは、軽い気持ちで創作の側へ行ってしまった、というだけのことだ。
一方、関係者の判断があったとすれば。
出版界全体の不況と、その状況を打破する可能性があるビジネスモデル(よーするにマンガ業界では若干神通力を失ったメディアミックスというヤツ)であるところのラノベ業界において、「品揃え」を増やすという判断でもって看過されたということであれば。
大衆文化の拡大期にはそういう……要するに粗製濫造とか玉石混淆とかの……状況が生じやすいのは事実だ。
ついでに言えば、俺は粗製濫造や玉石混淆は「次の面白いもの」を生み出すために必要なものだと思っている。のだが。
それが即ち盗作や剽窃を許容する姿勢に反射してしまうのならば、残念ながらあの業界は拡大に足りる成熟をいまだ迎えていないのに、無理やり拡大しようとしているということを示しているのだろう。
つまり、実はラノベ業界の選手層はめちゃくちゃ薄くて、関係者はその成熟を促す態度を取っていない、ということではないだろうか。
根本的に大衆文化とは消費されるためのものだと思いはするのだが、生産者が生産の現場を消費してどうするよ。
って言うね。
結局、どっちなのかは俺にはわからん。
前者だったら似たようなメンタリティの誰かが隠れてないことを祈るだけだ。
っつうか、絶対いるよね。新しい創作者になるのは、基本的にいつもファンだ。
後者ならあの業界は成熟もしてないのに爛熟期に入ってしまっているということだから、読者のあなたのお気に入りのシリーズが完結したら、さっさと荷物まとめて逃げたほうがいいぞ。っつって。
投稿者 ushila : 2010年06月17日 22:02
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コメント
見た目が新鮮であればいいのだ、は、真理だとは思う。
裏っ返しには、
大衆に受け入れられるものは常に普遍的だ
って言うテーゼもあるんだと思うけれど。
うーん。
まとまりそうだったらまたなんか書きますわ。
投稿者 ぜ : 2010年06月18日 23:09
実はその作品が投稿された回の賞に僕も応募してるんです。一次を通過するともれなく寸評がついてくるんで。
僕がPCの壁紙につねに貼っているのと同じ画像です。彼は足元をすくわれたのだと思います。
http://26.media.tumblr.com/07jeFQHBhpza6klo0KjylySqo1_500.jpg
投稿者 みつたけたつみ : 2010年06月18日 19:30